空太のそら言

隠れオタクのぐうたら

決断力

決断力 (角川oneテーマ21)

決断力 (角川oneテーマ21)

羽生さんのルックスが好きです。(ポッ)
それはいいとして、なかなかに読みやすい本でした。
人に勧められて手に取ったのですが、いや実は前から気になってた。そう、今年の三月ぐらいに本屋で平積みされていて、あぁ読んでみたいと思いながら私は、すぐ隣に並んでいた築山先生の「脳を鍛える15の習慣」を取ったのでした。そういう意味でも、羽生さんが言うように直感の7割は当たってるんだろうね。
結果として今読み終わったわけですが、それでよかったと思っている。
3月の私が読んだところで、この本の内容は理解できなかっただろう。直感が大切だと、その頃はつゆとも気付いていなかった。
今ならわかる、すごくわかる。真に閃いたとき光が見えるとか、わかる。なんか視野が明るくなるんだもん。私程度の集中力でそうなんだから、羽生さんが将棋の一齣に見る明るさとは一体何ルクスになってしまうんだろうね。




この本を人に勧めるのは難しい。
自分自身を極限まで追い込んだ人でないとわからない深みがある。私の後輩には、まだ早い。私にも早すぎると思う。途中で内容が上滑りしてしまった。
かといって、すでに頂点にいる人にとっては、確認にすぎないのではないだろうか?そうですね、私もそう思います、と。



しかし本文は興味深いですよ。
頭のいい人です。言葉の使い方が、頭が良い(変な日本語だな)。分かりやすく伝えてくれる。
本人も言っていたけど、文章の中でも感情をあまり出さないですね。理知的な文体で、淡々と進む。だのに、急にびりっと緊張する一節がある。見たこと無いけど「羽生にらみ」だな、と思うところが。大体将棋への向かい方が書いてあるところで、あぁ棋士なんだなと改めて感じる。怒っていたり頑固だったり、不安やワクワクが見えたりする。

あぁでも、プロとアマの違いについて、最後に持ってきたのはちょっとずるいなー。途中でいくらか考え方のヒントを見せてくれてもいいのに、それも無しなんだもんな。まんまと罠にかかりました。(違いは、経験を直感に昇華できるか否かだと仮説を立てて読んでました。違ってた!)
はっ、これが将棋の手なのかしら。


あぁずいぶん面白い読書法を見つけてしまったものだ。