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奇跡と呼ばれた学校

奇跡と呼ばれた学校―国公立大合格者30倍のひみつ (朝日新書 25)

奇跡と呼ばれた学校―国公立大合格者30倍のひみつ (朝日新書 25)


読む気にならなくてずっと放置してたんだけど、一昨日急に気になりはじめ、読み出したらあっと言う間。
堀川高校という公立校を舞台に、高校生が高校生として、高校生活を送れるように改革した物語。
けして上手い文章じゃない。注意深く読まないとわからないところもある。
それでも、生徒の人生に真摯に向き合う姿勢が伝わってくる。
自分も高校の頃、こういう大人の眼差しに守られていたんだろうか。

この本に書かれている事は、もしかしたら奇麗事なのかもしれない。でも、世の中の芯みたいなのをとらえてる。人間は言葉を浴びて育つ、か。
学校だけじゃなく、人と関わる人なら誰でも、読んで何か掴めるんじゃないかな。
いい本です。



あ、追記。
タイトルを付けるのが下手だなぁと思う。サブタイトルにはいわゆる大人の事情が見え隠れするし。この本に書かれた堀川高校では、国公立の大学に生徒を行かすことにプライオリティは置かれていません。
本人が、なにをしたいかを見つけ、それを実現する手伝いはしていますが。
だからサブタイトルは、ちょっと皮肉。これを入れないと売れないと思ったんだろうね。
だから、子供が国公立大学に行くことを目的にする親御さんは読まないでください。(人生の価値を学歴、肩書きに置いてる方ね)
知る、ということがどれだけ大切か体で分かってる方には、非常に「オイシイ」本です。