容疑者Xの献身
- 作者: 東野圭吾
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
- 発売日: 2008/08/05
- メディア: 文庫
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くそう…涙が止まらないじゃないかどうしてくれる。
正直、トリックの本質には気づかなかったなあ。うすうす、自首するんだろうなとは思っていたけれど。
ここからネタバレだよ!
彼は、石神は最後になぜ泣いたのだろう。
花岡靖子が自首したことで、かれは結局彼女を守り切ることができなかったんだが、でも、彼の献身に気づいて、応えた証拠でもあるので、嬉しかったんだろうか…いや、嬉しいという単語は不謹慎なのだけど他にいい言葉が浮かばない。魂の喜びとでも言うのか。救済か。
でも、彼女が自首するなら、石神は殺人なんで起こさなくてもよかったわけだし、そうすると彼の献身は無駄になる。
でもでも…やっぱり、時が経てば、花岡靖子の自首で救われることになると思うんだよね…むしろそう思いたい。
しかし娘のリストカットが突然だったな。石神の自首は知っていても真実は知らないはずだった。罪の意識で限界にきたのだろうか。何にせよ娘の取った行動が、母親を動かしたのには間違いあるまい。
このまま何事もなく幸せになんてなれるはずがないと。
あーつらいのう。誰も幸せになれない物語は読んでいてつらい…。
プラチナデータとは全然仕上がりが違うじゃないか。どうなってるんだ。