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空太のそら言

隠れオタクのぐうたら

運命の人 4

運命の人(四) (文春文庫)

運命の人(四) (文春文庫)


山崎豊子氏の集大成。
そう思いました。




ネタバレしますよ!





日本の戦後をずっと書いてきた山崎氏にとって、書き上げなくてはならなかったのが沖縄なのだろう。しかも前職が新聞記者なのだから、今回のテーマに取り組むときには、自分をおいて他に書くことのできる人はいないぐらいの使命感があったのではないか。
何が正義か、と以前レビューで書いたような気がするが、結局それは各々が判断するしか無いことであり、万人にとっての正義はあり得ないのだろう。
弓成はひょんなことから沖縄に流れ着き、沖縄で何が起きたかを記さねばならないとペンをとった。
その辺が著者とリンクする感情でありこの作品に向かう動機なのだろうが、それを一言で使命感と言ってしまうには安っぽすぎる。
ずっと頭に引っかかっていることが、ある出来事を体験したり情報を知ることで、からだが熱くなって内からぐっと湧いてくる何かが全身をじっくりしかし力強くほとばしるような、そんな感覚。天命を授かるようなかんじなのかな?
それを感じることができるのは、人生でも数少ないんだろう。全員が感じるかどうかも分からない。少なくとも私は1度、ある。

この最終巻を読んで、それに共感したのでした。
今年の夏休みは沖縄にいこうかね。