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空太のそら言

隠れオタクのぐうたら

海の底

海の底 (角川文庫)

海の底 (角川文庫)


自衛隊3部作の中で一番人間の成長を書いている。圭介が陰の主役だった話。
有川氏は心理の変化を書くのが上手だなぁ。



子供達がどどっと入ってきて、それぞれが得意分野を生かして活躍する話かと思いきや、そうではなかった。
今読んでいる文章は誰が主観になっているのかが分かりづらいところがいくつかあった。それは前作にもあったなぁ。でも新しい本ではなくなっていたから、技術力が上がったのだろう。

スプラッタ的なグロさが一番きつい話だっただけに、手に汗握る展開でぐんぐん読める。
ただ、米軍と日本政府の駆け引きのあたりが、いまいち伝わらず残念。軍オタさんたちの活躍は読んでて面白かったけど、彼等の情報リークがどう役立ったのかとか、国家間のやりとりがもうちょっと具体的に書いてあるとよかったなぁ。でもそれやると物語がものすごく大きくなっちゃうし、有川氏はそういう話を書く作家ではないと思う(有川氏の文章で読みたいとも思わない。良い意味で)ので、いっそ米軍のやりとりはさらっとさせておけばよかったのでは、と感じる。

自衛官×女子高生でいうと、処女作「塩の街」に記憶が新しいが、どっちかというと塩の街の組み合わせの方が好きだな。秋庭さんかっこいいよ秋庭さん。
森生姉が最後までキャラつかめなかった。肝が座っている割にどんどん泣くしな。あれこれもしかして嫉妬か?モテモテ女子に対する嫉妬なのか?

そして、この本で、春夏秋冬な主人公が揃ったわけですな。