空太のそら言

隠れオタクのぐうたら

こころ

 

こころ 坊っちゃん (文春文庫―現代日本文学館)

こころ 坊っちゃん (文春文庫―現代日本文学館)

 

 

 

実際に買ったのはこれではないのですが、見つからないので代わりに貼ります。

古典なんて読みにくいよ面白くないよと思っていたのだけど、めっちゃおもしろかったし読みやすかった。それに一番驚いた。

こころなんで中学の国語の教科書に抜粋が載ってる程度で、実際の内容なんて知らなかった。これを中学生に読ませるのは難しいよね。まだ経験が少ないものね。

 

先生はひとりでぐるぐる考えて妻(お嬢さん)を汚れないまま純粋な絹の織物のままのように居て欲しくて結局死んでしまう。

男ってやつは…。

奥さんは、多分大筋でわかってたと思うんですよね。だって変でしょ、自分が結婚することが決まってから程なくして友人が死んだなら。関係あるよなと思うでしょ。女の勘なめるなよ。

知ってた上で、先生から言い出してくれるのを待ってたんだろうなあと。でもついに直接知る機会がなくなってしまって、しかも1人残されて、もうただ不幸じゃないか。

Kのことをちっとも想像せずにお嬢さんをくださいと告白した時と、奥さんのことをちっとも想像せずに自決するのと何が違うのか。

こんなに弱い人を師と仰ぐ主人公もどうなのか。

本当に男ってやつはよ…馬鹿なんだから…。と私の中の母性本能が訴えてきます。

 

 

はじめて夏目漱石をちゃんとよんだのだけど、描写が丁寧でリズムも良くて、流石としか言えなかった。これが発売された当時の空気の中でぜひ読みたかったよ。

しかし先生遺書長いな。