空太のそら言

隠れオタクのぐうたら

雪国

 

雪国 (新潮文庫 (か-1-1))

雪国 (新潮文庫 (か-1-1))

 

 

 

川端康成すごい綺麗な文章書くので驚いた。初めてちゃんと読んだ。

ただ場の転換が独特で、いつの間にか夜があけてたり時間の流れの強弱があったりと、ついていけないところもあった。それをしても言葉選びの美しさ、独特な感性に惹かれた。自死してしまうのもわかる繊細さだ。

 

琴子が「いい女だね」と言われて傷ついたのってけっこうキモだと思うんですが、なんでかなぁと思った時に、そこに島村と彼女との人生のギャップをリアルに写したかったのかなと。のらくら生きてる呑気者と貧乏で慎ましく懸命に生きている女との対比。惹かれあったけれど結局その重さも、境遇も違うことに気づいてしまったのかなぁ。