空太のそら言

隠れオタクのぐうたら

ありがとう、空太

ほとんど一目惚れだった。



最初のカーブで、今までの車とは全く違うとわかった。運転の楽しさを教えてくれた。
3年4ヶ月のつきあい。どこにでも行った。西は京都から、東は東京まで行った。
大都会の真ん中も、山の中も、どこでも走った。田んぼに落ちて空太と自力で脱出したのはいい思い出。
色んな人を横に乗せて走った。でも、一人で乗る時間がほとんどだった。
何度も車の中で泣いた。人生とは何か、教えてくれたりもした。空太の中は、ゆりかごのようだった。



真っ赤なスイフト。1500ccのエンジン音。

ありがとう。大好きな車。今日でお別れだ。



次のご主人様に、よろしく言っておいてね。
ありがとう、空太。