空太のそら言

隠れオタクのぐうたら

ルーズヴェルト・ゲーム

ルーズヴェルト・ゲーム

ルーズヴェルト・ゲーム


いやあ、悔しいけど泣きました。



池井戸さんと言えば下町ロケットで有名な方。その人の新刊がでたのて買ってみた。
会社の経営と野球がどう結び付くのか最後まで分からなかったが、エピローグまで読んで本を閉じた瞬間わかった。あ、なるほど、ルーズヴェルト・ゲームね。それまでは、勝ち進んだ野球部が宣伝となってイメージセンサーの拡販が何たらって内容だと思っていたので、ある意味拍子抜け。でもすとんと腑に落ちた。



何が良いって水戸黄門的安心感が良い。悪者は分かりやすく悪者で描写されている。ハラハラはするけど、さいごは一件落着で綺麗に終わるという爽やかさは池井戸氏の十八番なのか。
ただ、青島製作所が持つ人材や社風、技術力などいささか書ききれていない点は勿体ない。
また、新監督の大道の活躍が地味すぎるかなと。序盤は注目を集めるも、最後には存在感が大変薄くなっている。大道の統計野球があったからこその物語だとは思うのだが、もう少しクレバーな作戦があってもよかったかなあ。





ビジネス書としてルーズヴェルト・ゲームを読めば、もうタイトルだけで十分伝わるでしょうと思えてならない。8対7が面白い。逆境はチャンスだと、自分を鼓舞させてくれます。経営に携わる人ならきっとこの感覚は分かる。



物語のまとまりや完成度ではやはり下町ロケットの方が上。しかし十分泣きました。沖原くん関係のとこは特にグッとくるね。オキ可愛いよオキ。