空太のそら言

隠れオタクのぐうたら

「やっぱり嫌だ!」

ちょっと、色んな事が起きすぎてついていけないかんじですが、忘れないように書いておきたいと思う。









職場の先輩から「好きだ」と言われキスなどしたわけですが、あれからもちょくちょくご飯を食べに行ってはキスをする関係が続いていました。
情けないことに、好意を持たれて甘やかされるその環境にどっぷりつかっていた。無条件に私をすべて受け入れてくれる環境が、気持ちよかった。





どういう話の流れか、私がアノヒトのことを好きで忘れられないと言った。
先輩はアノヒトとの関係がどこまでなのか聞きたそうだったが、それは言わなかった。言ってもしょうがないし、言うようなことではない。
ただ、先輩に本心をいってしまってからは、アノヒトより先輩にたくさん素直になってしまっている気がして、それはおかしいと自分の中での二人に対するバランスが取れなくなっていた。
だから、アノヒトにも言った。先輩に言い寄られていると。それがこの前の月曜の夜。
アノヒトからは「どこまでやったのか」と聞かれ、同じところまでですと答えた。アノヒトはいたく意外そうにしていて、でも「話してくれてありがとう」と抱き締めてくれた。



話は今朝になる。
今日は朝からアノヒトが妙にイライラしていた。仕事でトラブルがあり、悶々としている様子だった。
どうしたんだろう、よければ話を聞きますと伝えたところ、しばらく置いてから「やっぱり嫌だ」とメールが来た。まあ一人になりたい時もあるよね、と思いつつ、触れずにそっとしていた。私にできることなんて少ない。



退社時間になって、そそくさと帰ったアノヒトから、「連絡が欲しい」とメールが来た。
机の上のものを適当に片付け、アノヒトに連絡すると、やっぱり話したいらしく、夕食を一緒に食べることになった。
仕事で起きた様々なトラブルや問題を、整理することなく口にする相手に対し、うんうんと聞いていることしかできなかった。それでも最後は笑顔で話すようになってくれた。
楽しい時間はあっという間に終わり、それぞれ帰ることに。しかし私の車に乗り込んだアノヒトはなかなか降りようとしない。
そこで、昼に送ったやっぱり嫌だと言うメールについてアノヒトが語りだした。
つまり、私が先輩と関係を持つのが、やっぱり嫌だ、と。
自分がそんなことを言える立場ではないのは十分承知の上だが、実は話を聞いてから相当衝撃を受けた。悶々と考えるうちに、良い悪いではなく、嫌だという感情が湧いて来た。言ったからどうするということもできないが、やっぱり嫌だと。
出来事としては以上になる。





えーっと。
え?
嫌だった…の?
私は、私の人間関係についてアノヒトはどうとも思っていないんだろうと思っていた。
いつも一方的に私が誘うだけだったし、何より結婚しているし。
だから甘やかしてくれる先輩の腕の中が気持ちよかった。そう思う私を叱って欲しいと思っていた。
なのに。え?
叱るどころか嫌だと言われた。自分の感情を吐き出してくれた。
正直嬉しすぎて泣くところだった。
今までのいろんな感情が無駄ではなかったんだと、嬉しかった。






ただ、このままではアノヒトも先輩も振り回して傷つけてしまう。
それぞれには秘密でそれぞれの関係を続けるという選択しもあるんだろうが、そんな器用なことは出来ない。何よりアノヒトから嫌だと言われた。だからもう、どっちも進めることは出来ない。
いっそ姿を消してしまおうかと、半ば真剣に考えている。





自分が蒔いた種だ。絵に描いた自業自得。