空太のそら言

隠れオタクのぐうたら

ばらばら惨殺事件

一月とは思えない、窓を開けながら私は目を細めた。
生ぬるい風がゆっくり部屋に進入してきて、カーテンのすそのを広げ、午後の光を室内へと運び込む。
風は呑気にカーテンと戯れる度に、俺の足下に転がる3つの塊を白日のもとに晒してくれる。


全く、とんでもないことになった。
これから数日間はこれらと同居しなくてはいけないなんてな。
いや──俺は正しいことをしたんだ。ネガティブに考える必要はない。
どのみち殆ど死んだも同然だったじゃないか。これ以上生きていたって良い事はない。
だから腐敗した体を押さえつけ頭と脚を切り離した。
折り曲げて袋に入れるのに苦労したし、切断の際飛び散ったもので汚れた絨毯を片づけるのはうんざりするが、すべて彼を思えば何て事はない。



もう一度、風がカーテンを揺らす。
世界はいつもと変わらない。







まっ、マットレスすげぇカビたwwwww
びっしりなんてもんじゃない、み っ ち り 。
しかもカラフルwwwwカビの色彩感覚に脱帽。
捨てます、えぇ捨てますとも。
ヒィヒィ言いながら三つ折りマットレスをつなぎ目で切って、ゴミ袋に押し込んで。


もーやだ!
ベッド買う!絶対買う!!
パスポートゲットしたら速攻買いに行く!!