空太のそら言

隠れオタクのぐうたら

ノロウイルス

正式名称はこれですな。
ノドンウイルスとか昼間に打ってる時点で相当キテたらしい。

・事の始まり
今朝10時半ごろ。
朝起きてこたつでごろごろしていたら、腹に違和感を覚え始めた。
今までに体験したことのない痛みだ。ググッと潰されるように痛い。
悪いものでも食べたかと静かにうずくまっていると、だんだん吐き気が込み上げて来た。
健康そのものの空は、ここ10年以上戻したことがない。いやな予感がする、ニュースが脳裏をよぎる。

・11時
吐き気が限界に来た。
手近にある袋を掻き寄せて、慌てて口元に当てる。
勢いよく黄色い液体が出て来た。胃液か?
意外と臭いはなかった(相当臭いものを想像していた)。
なんてゆっくり鑑賞していられるのもつかの間、5分ほど断続的に嘔吐を繰り返す。

それが落ち着いたと思ったら今度は便意が近づいて来た。
トイレに駆け込むと、すぐに緩い便が出る。
正直怖い。
とぼとぼと部屋に戻ると、なるべく腹を冷やさないようにこたつでうずくまる。

・12時
そろそろ出勤の時間だが、動けない。
常に腹が痛いわけではなく、15分きざみぐらいで痛みの波が来るのだ。
準備しようとすると痛みだす。下手に動けばさっきの吐き気が蘇りそうで、立ち上がることもままならない。
何にせよ店に電話だ。
まずは報告だ。
電話をかけると5コールで出た。
腹痛嘔吐の話をすると、たちまちノロウイルスの疑惑が。
病院へ行くことに。
幸にも寮の裏は病院だ。腹を抱えて家を出る

・12時半ごろ
病院に到着。
簡単にカルテを書いて待たされる。
待たされる。
待たされる。
待たさ…長いわ!
相変わらず時折来る痛みのタイダルウェーブに耐えながら、表情には出さない強がりを見せるが、そんなの誰も見ていない。

・13時
ようやく問診を受けられる。
正直これで助かったと思った。まるでざんげを赦された罪人のように、一筋の光に包まれた。
簡単に今までの経緯を伝え、幾つかの質問に答える。
先生:今までに大きな病気にかかったことは?
空:ないですね。
先:今生理中ですか?
空:あ、はいそうです。でもいつもの生理とは違う痛みですね。
先:経血の量はどうですか?
空:いつも通りです。
先:ここ一週間ぐらいで、胃腸風邪にかかった家族はいますか?
空:いや、いないです。
先:そうですか、妊娠の可能性はありますか?
空:ないですねー。
先:妊娠ではないと…。
空:ですね。
先:ちなみに、嘔吐は一回のみですか?
空:そうですね、嘔吐感は込み上げてきますけど、実際出したのは一回です。
先:下痢は?
空:下痢も一回のみです。
先:ふんふん…。で、妊娠の可能性はないんですね?
空:ないです。

先生、そんなに妊娠という事にさせたいんですか。

三度確認されたところでようやく触診へ。あぁ先生がこんなにも妊娠をまず疑わなければいけないなんて、昨今のセックス事情は思いやられるのぅ、などと耽りながら診察台によこたわる。

先:痛いところはどこですか?
空:この辺です(へその上あたり)
先:なるほど…この辺が痛くなったら産婦人科ですからねー(下腹部)

もうここまでくると悟りの境地。いい子ではぁーい、と返事を返す。

なんだかんだで「胃潰炎っぽい」ということで落ち着いた。
点滴しますか?と聞かれたので即お願いした。仕事いかにゃならん。

・13時半
点滴開始、と思いきや、受付がしまってしまうので先に会計を済ませて欲しいとのこと。
時間ぎりぎりに駆け込んだのはこっちなので、まだ痛む腹を押さえて受付に行く。
んが、途中で呼び戻された。「ごめんなさいーもう受付しまっちゃったんだって」
軽く殺意を覚えた。

ようやく点滴開始。
はぁ…助かった。
と思ったら、
「一階(ココ)誰もいなくなっちゃうから、点滴終わったら電話で呼んでね」と看護婦さん。

…、え、えっ?
イマナンテ?
初めての病院で初めての腹痛に襲われながら初めての点滴。

ひ、一人にしないで…。
しかし無情にも看護婦さんは子機のみ残して立ち去るのであった。

・15時少し前
点滴って長いことかかるのねー。
最初は怯えていた空だったが、結構廊下は人通りがあることに気付くと、すっかり安心してたまにうたた寝なんかしていた。
ぼんやり点滴が落ちてくるのを見ていたら、あ、あれっ?まだ液体残ってるのに落ちてこなくなっちゃった?
これって点滴が終わったってことかな?
とりあえず電話だ電話。

やってきた看護婦さんは、「あれ止まっちゃった?おかしいわねー」などと言う。
そ、そんなこと言われてもわからんよ初めてやし。
黙って見守っていたら、点滴ボトルに躊躇なく針を刺す。
途端に勢いよく落ち始める液体。
って空気穴あいてなかったいんかい!
「最近の点滴は空気穴空けなくてもいいようになってるんだけどねぇ」
…もうこれ以上イレギュラーは勘弁して下さい…。

点滴終了して針を抜くまでの間に、自分の血が大量に逆流するハプニングなんか、もう驚くことはなかった。

・15時すぎ
ようやく病気を脱出。
結局お会計は後日。それまで保険証を人質に取られる。忘れそうだな…。

・16時前
店に到着。着いた途端皆にノロウイルス菌のレッテルを貼られ、誰も近づいてくれない。
マスクをしながら仕事する。ムレる。







何か、いらいろ初体験の多い一日だった。こんな26歳の始まりだなんて、真剣に幸先思いやられる。

あでもプレゼントもろた。
ありがとうございまっす!!